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1.タイプ別チーズの特徴
フレッシュチーズフレッシュチーズはその名のとおり、作りたてがおいしい新鮮さが勝負のチーズです。ですから熟成はさせません。牛乳を乳酸菌や酵素などで固め、ヨーグルトと異なるのは水分を切ること。でも水の切り方はさっとで、けっこう水分が多いのもほかのチーズと違うところです。
かつてはお目にかかれるチャンスも少なかったのですが、最近では航空便で輸入されており、料理やお菓子の材料として大活躍。また、フレッシュな味をヨーグルト感覚でそのまま楽しむ食べ方も、定着してきました。
白カビチーズ
表面が白いカビでおおわれ、中は熟成が進むにつれてなめらかになる、とてもクリーミーなチーズです。カビの胞子をスプレーで表面に吹き付けて繁殖させますが、なめらかになっていくのはこのカビの力によるもの。
また、日本ではナチュラルチーズと言えばカマンベールがポピュラーな存在になりました。缶詰タイプが普及したからです。近ごろではいろいろな種類か空輸され、日本に居ながらにしてカマンベール・ド・ノルマンディやブリー・ド・モーといった世界の名品か味わえる状況です。
青カビチーズ
チーズの醍醐味はブルーチーズにあり、かもしれません。とても歴史の古いチーズで、イタリアのゴルゴンゾーラもフランスのロックフォールも、その原型は紀元前からあったと言われます。もともとは、洞窟の中で自然にチーズに入りこんだカビが起源とも言われますが、今はペニシリウム・ロックフォルティという青カビを生地に混ぜて、内部から繁殖させ熟成させます。
するとピリッとした刺激的な味わいの個性的なチーズが出来上がります。一般的には塩味も強く、これらの個性に初めはついていけない人もいる反面、一度好きになったらやみつきという人も少なくありません。だからこそこれだけ長い間、愛され続けているのでしょう。
世界三大ブルーチーズ
日本人にとってまだまだ苦手なのが、表面や中にいっぱい青力ビがつき、一見グロテスクに見えるブルーチーズ。でもチーズを食べて何世紀も生きてきたヨーロッパ人にとっては、これこそ美味の一つなのです。そして中でもこれぞ逸品と太鼓判を押されているのが、いわゆる世界三大ブルーチーズです。
フランスのロックフォール、イギリスのスティルトン、そしてイタリアのゴルゴンゾーラ。ゴルゴンゾーラはイタめしの流行ですいぶんとポピュラーになりましたが、日本でのチーズの定着とともに、ほかの2つももっともっと注目されることでしょう。
ウォッシュチーズ
通好みのチーズと言えばこのウォッシュチーズ。 その分、初心者には入りにくい面もあります。特に強烈なのは匂い。ライネンス菌という菌を表面に植えつけて熟成させるのですが、その過程で出てくるのがねばねば感や強い匂いなのです。
それを塩水や地酒で洗って調整するとともに、地酒で洗う場合は地元特有の風味もつけ加えます。中までなめらかでコクのある味わいがし、茄でたてのじゃがいもにのせて食べるというおいしい楽しみ方もあります。
シェーブルチーズ
現在はチーズの原料と言えば牛乳が一般的ですが、牛乳よりも古い歴史を持つのが、山羊乳のチーズです。いわゆるシェーブルチーズのことで、その歴史はチーズ発祥の頃までさかのぼります。山羊乳特有の匂いがあって、ぱさっとした食感があります。
生地そのものももろい感じがします。また形はバラエティに富んでいて、多くのものが小型なのも特色です。山羊はやせた土地でも育っていけるので、牛の飼育に適さない土地でもシェーブルチーズは作られます。山羊乳の出盛りは、子山羊が生まれる1~3月以降、秋頃までで、この時期がチーズの旬ということになります。
セミハードチーズ
水分を抜いて半硬質タイプにした、保存性の高いチーズです。クセがないので食べやすく、しかも溶けやすいのでチーズを溶かす料理にも大活躍。スライスしてそのまま食べたりパンにはさんだり、あるいはピザやオニオン・グラタン、ハンバーグなどによく使われています。
そして、日本人に親しまれているプロセスチーズの原料になるのもこのタイプで、最も身近な存在のチーズと言えます。また、ビールのおつまみにもよく、ドイツ産のマンゼル・パベットやビアロムのように、ハムや香料を散らしてアクセントをつけた種類もあります。
ハードチーズ
水分を減らした硬質タイプ。熟成期間が非常に長く、長期保存がきくのか特色です。古代ローマ時代からすでにその原型があったと言われるイタリアのパルミジャーノ・レッジャーノなどは、熟成に2~3年もかけて出荷されます。
スライスしたりあるいは硬めのものはくだいて食べますが、グリュイエールとエメンタールは合わせてチーズフォンデュの材料に、ラクレットはスイスの伝統料理ラクレットにと、チーズ料理でも多くの出番があります。そして十分な旨みを持つので調味料的な味の引き立て役にも使われ、パスタにかけるおろしたてのパルミジャーノ・レッジャーノなどは、すばらしい脇役と言っていいでしょう。
プロセスチーズ
ナチュラルチーズをいったん熱で溶かして、いろいろな形に加工したものがプロセスチーズです。熟成を止めて保存性を高めたり、クリーミーでなめらかでクセのないタイプに仕上げたり。扱いやすく食べやすいということで、特にアメリカや日本で愛されてきました。
最近まで日本では、チーズと言えばこのプロセスチーズをイメージする人が多かったようです。一口サイズやチューブ形のもの、あるいはディップタイプなど、ますますいろんな種類が出されています。
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